第5章.2年目以降の蔓無源氏
第5章.2年目以降の蔓無源氏
皆さんのご協力で出来上がった「蔓無源氏」。お客様の評判も、私たちの想像以上でした。ただ、作り手として、考えなければならないことがありました。それは、蔓無源氏の使用割合を大きく引き上げることです。初年度は、4割に満たない割合を、どこまで引き上げることができるかです。初めて発売された翌月の平成18年11月、2年目の仕込みを迎えました。
谷山さんに一生懸命頑張ってもらい、結局、2年目の仕込みは、「蔓無源氏」の使用割合を8割以上にすることができました。2年目の仕込みの焼酎は「蔓無源氏」の割合が大幅に上がったこともあり、蒸留後間もなくの状態でも、「大正の一滴」との違いを感じることができました。
そして、ひと夏を超え、平成19年10月頃に発売を準備していたのですが、自分自身考えることがあり、出荷を少し遅らせることにしました。「大正の一滴」「蔓無源氏」ともに、しばらく寝かせることで、より良さが出てくる焼酎だと思っています。10月発売にこだわらず、もう少し寝かせてみたら、もっと良さが出てくるのではないかと思いました。それで、当初の予定から3か月遅れの、平成20年1月に、「平成18年仕込みの蔓無源氏」を発売することになりました。
 
現在、タンクには、昨年(平成19年仕込み)の「蔓無源氏」が眠っています。いろんな方の縁で、ここまできた焼酎ですが、これからも、より一層お客様に喜んで頂けるように、私たちも頑張ってゆきたいと思います。