芋焼酎「安田」(H28年仕込み)のモノテルペンアルコール
芋焼酎「安田」(平成28年仕込み、平成29年11月頃発売予定)の、モノテルペンアルコール値が出ました。昨年の平成27年仕込み「安田」も、目を疑うような数値でしたが、今年は、更にびっくりするような数値が出ていました。

今年の数値をお知らせする前に、モノテルペンアルコールとは何か、簡単に説明します。
モノテルペンアルコールとは、さつまいもの中のブドウ糖が結合した配糖体が、芋焼酎造りの過程で分解され造り出された、芋焼酎独特の特徴香の成分です。
果実香、柑橘香につながる香りの成分で、アロマテラピーにも使われています。
(昨年お知らせした数値は、こちらをご覧下さい)

昨年秋、「蔓無源氏」の芋専用の貯蔵庫を作り、平成28年仕込みの「安田」では、全ての芋を3週間程度貯蔵させてから、仕込むことができました。
そのことが大きく影響したのか、平成28年仕込みの「安田」は、以下のような結果となりました。
これまでの「安田」で、突出して数値が高かったシトロネロールは、昨年の倍以上の4755μg/Lで、非常に高い値を示しました。
更に今年は、昨年はそれほど高くなかったリナロールが、5倍以上の1303μg/L、ゲラニオールにおいては10倍以上の、4613μg/Lを示しました。

モノテルペンアルコールは、現在5つの成分が分かっていますが、この5つの成分の合計値で表すこともあるので、合計値で出した表が、下記の通りとなります。

5つの成分合計で、17219μg/L(17.2mg/L)で、昨年の4.7倍という結果になりました。

実際のところ、数値が高いほどいい焼酎であるという訳ではありませんので、この結果をどう考えるか難しいところがありますが、平成28年仕込みの「安田」は、これまで以上に特徴のある焼酎であるというのは間違いないと思います。

尚、モノテルペンアルコール以外の焼酎の香味成分である、高級アルコール、エステル等については、今までの「安田」と大きな違いはないので、今年11月発売予定の、平成28年仕込み「安田」は、モノテルペンアルコールだけが非常に高くなったと言えると思います。

これまで「安田」は、果物のライチのような風味がする焼酎と言われていました。これは、モノテルペンアルコールの中のシトロネロールが突出して高いことが大きな要因であろうと推測されます。
今年11月発売予定の「安田」は、全てのモノテルペンアルコールが高い値を示していることから、これまでとは、また少し違った風味の焼酎になっているかも知れません。

これから、いろんな方のご意見を聞きながら、今年の11月以降に始まる、平成29年の「安田」の仕込みに反映させていきたいと思います。