「焼酎は糖の流れを良くする」乾教授講演会

今年(2016年)5月27日付の南日本新聞に「芋焼酎に血糖値抑制効果」という記事が掲載されました。



この記事について発表した、鹿児島大学の乾教授が、「焼酎は糖の流れを良くする」というテーマで、講演会が行われました。


講演会場の様子です。


鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科の乾教授です。

今回の講演会の内容を、自分なりにとりまとめてみました。

1.糖尿病とは
血糖が正常な人間は、空腹時に糖が少なくなると肝臓から糖が放出され、また食後に糖が増えると筋肉で糖が取り込まれることにより、安定した血糖値を示します。これを糖の流れといいますが、この作用が行われず、糖の流れが損なわれた状態を糖尿病といい、日本には2,000万人を超える患者がいると言われています。


2.インスリンについて
糖尿病の治療に用いられるインスリンは、血糖を下げる唯一のホルモンとして、幅広く使われています。インスリン治療に際しては、できるだけ少量のインスリンで血糖のコントロールができるのが良いとされています。


3.血糖値、インスリンの計測
乾先生たちは、健康正常人6名を対象に、一晩入院の上、一定の夕食(病院食)と、芋焼酎、ビール、日本酒、水を摂取させて、その前後で、血糖値やインスリン分泌を計測しました。その結果、芋焼酎が、水や他のアルコール飲料に比べて、血糖値の上昇を一番抑えられました。食後1時間後で比較すると、ビールは90mg/dl、水は40mg/dlの上昇だったのに対し、芋焼酎は10mg/dlの上昇にとどまりました。
一方、インスリン分泌総量は、芋焼酎が4つの中で一番低いという結果になり、芋焼酎摂取による血糖低下が、過剰のインスリン分泌によるものではなく、少量のインスリンで血糖がコントロールされたと言えます。



食後は、大量の糖質が血中に吸収され、主として筋肉に取り込まれますが、糖尿病の方は筋肉への糖の取り込みが低下していることが知られています。芋焼酎は、筋肉への糖の取り込みを促進しているのではないかと推測されます。


焼酎のカロリーは、脂質などの栄養素がなく、体内に蓄積されないことから、エンプティカロリーと言われています。ビールや日本酒と比較すると、炭水化物量はゼロであるため、このことも、血糖値上昇抑制に影響を与えた可能性もありそうです。

尚、芋焼酎の何の成分が糖の流れを良くしているのか、今のところ特定できていません。今後、更なる研究で解明してゆきたいとのことです。



公演が終わると、マスコミ関係の方による撮影が行われました。